Q
4月から新卒の新入社員が入社します。給料について、話しておいた方がよいことはありますか?
A
入社時に労働条件通知書や雇用契約書を書面で渡すことによって、賃金の額・締め日支払い日・形態・支払い方法・割増賃金の率については明示することになります。
ところが新入社員の皆さんが初めて給料明細を見たときに、様々な疑問が浮かんでくることでしょう。
あるあるの1点目
①賃金同じで入社した、同期の者同士で、残業もないのに、手取りが違っていた。
考えられるのは、通勤手当に違いがある場合です。基本給が同じでも通勤方法や通勤距離によって通勤手当は違いますので、当然手取りも違ってきます。
もうひとつ考えられるのは、扶養家族がいる場合所得税が少なくなります。
他にもありますが、よくあるケースは上記の場合です。
②2年目の先輩と仲良くなり、6月に、賃金の手取り額を話したら、先輩の方が少なくて気まずくなった。
考えられるのは、住民税の控除です。住民税は前年度(1月~12月)の所得額によって金額が決まり給料から控除されます。
住民税の新年度の控除が始まるのは6月からですので、2年目の社員は昨年は住民税控除がされていなかったのに、今年度6月から控除が始まります。その額が昇給額に満たないと手取りが下がることがあります。
因みに、新入社員の方でも、学生時にアルバイトを月に10万以上もしている方は住民税がかかっている場合もあります。
③給料が月末支払いの会社の場合、今年の10連休はいつ給料が振り込まれるのかわからない。
会社の規定(取り決め)でたとえば「20日締め、当月月末に振り込み」としている場合、銀行営業日でない場合、前日としているのか翌日としているのかによって違ってきます。たとえば前日としていれば4月27日に振り込まれることになります。翌日としていれば5月7日に振り込まれることになります。
①、②、③について、新入社員に説明しておいて、不安を取り除くなどの対応をしておくことが望ましいことといえるでしょう。
それ以外にも不明な点があったら、質問してもいいとアナウンスしておくことによって給料明細の不安が解決できるものと思います。